複業・副業コラム

業務委託とフリーランス5つの違いと採用するメリット・デメリット

2023.08.22
近年、「フリーランス」や「業務委託」という言葉を耳にする機会が増えています。いずれも「会社に所属せず独立して働くこと」をイメージする人が多いと思いますが、厳密に言うと、フリーランスと業務委託は違った意味合いを持つ言葉です。

今回は、フリーランスと業務委託の違いについてご説明するとともに、企業がフリーランスと取引をする際の注意点なども解説していきます
業務委託とフリーランスの違い
「業務委託」と「フリーランス」の違いは、それぞれが指すものが「人」か「契約形態」かです。
 

フリーランスとは

フリーランスとは、特定の企業や組織に属さず、個人として仕事を契約し、請け負う人、またその働き方のことを指します。つまり、フリーランスになるということは、企業で働く「労働者」としてではなく、独立した「個人事業主」として都度、契約を行い物やサービスを提供します。

 


業務委託とは

業務委託とは、フリーランスが雇用関係のない企業等から、業務を委託される形で、案件を受注する際の契約のことを指します。

つまり、フリーランスとして働く人が、仕事を請け負うことで、報酬を受け取ることを業務委託と言います。

また、フリーランスとして働く人が企業と結ぶ契約を、「業務委託契約」と呼びます。
まとめると、独立したフリーランスが、企業から案件を受注し、報酬を受け取ること自体を業務委託と呼び、その際に交わされる契約を業務委託契約と呼ぶということです。

フリーランスが結ぶ業務委託契約の種類

委任契約とは

委任契約は、 当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生じる契約 です(民法643条、旧民法643条)。
 

委任契約と準委任契約の違い

委任契約と民法上同じルールが適用される契約類型に、 準委任契約というものがあります(民法656条)。

委任契約と準委任契約との違いは、 委任契約は、法律行為を委託する契約であるのに対し、準委任契約は、事実行為(事務処理)の委託をする契約です。

 法律行為とは、例えば、契約を締結するための意思表示があげられます。たとえば、代理人契約等がイメージしやすいでしょう。

これに対し、事実行為(事務処理)は、理論上は無限に想定しえます。

たとえば、セミナー講師としての講演、商品の広告宣伝業務、研究・調査業務などです。

これらを委託する契約は、準委任契約と整理されます。したがって、実際の取引においては、委任契約よりも、準委任契約の方が、広く用いられている契約であると言ってよいでしょう。
 

委任契約と請負契約の違い

委任契約(準委任契約)と混同しやすい契約類型に、請負契約があります。請負契約は、当事者の一方がある仕事を完成させることを約し、相手方がその仕事の結果に対して報酬を支払うことによってその効力を生じる契約です(新632条※旧民法でも同じ)。

委任契約(準委任契約)との最大の違いは、 請負契約は、仕事の完成が、契約内容となっている点です。

業務委託人材を活用するメリットとは?
業務委託人材を活用したいと考えている方も多いでしょう。
ここでは、業務委託人材を100名以上企業にご紹介してきた私だからこそ分かるメリットを解説していきます。

【業務委託人材を活用するメリット】
  • 即戦力の採用に繋がる
  • コスト削減に繋がる
  • ノウハウを社内に残せる
  • 短期のプロジェクトに参画してもらえる
  • 「お試し採用」として活用できる

参考記事:フリーランスを採用で売上アップ!優秀な人材獲得のための5つのコツも解説
フリーランスと業務委託の違いについてのまとめ

この記事では、フリーランスと業務委託契約の違い、業務委託契約の種類と、契約の際の注意点などを解説してきました。

 

フリーランスにとっての業務委託契約は、会社の雇用契約と同じように重要なものです。

その場の流れで言われるがままに契約内容を決めてしまったり、出来上がってきた契約書の文字が細かく、流し読みしてしまったりといったこともあるかもしれませんが、一度契約を決めてしまうと覆すのは難しく、条件を変更するのには大変な労力がかかります。

この記事を参考に業務委託人材を上手に活用して、売上の最大化を目指しましょう。