複業・副業コラム

【5分で理解】デジタル人材とは?スキルや育て方・採用方法を解説

2024.01.10
最近では、デジタル変革(DX)の推進が企業の間で増えつつあり、その結果デジタルの専門家への需要が急速に拡大しています。
この記事では、デジタルの専門家がどのような役割を果たしているのか、またその人材をどのようにして育て、どのように採用するべきかを解説していきます
デジタル人材とは
デジタルの専門家とは、最新のデジタル技術を使って企業に新しい価値を提供できる人々を指します
。その技術は時代により変化しますが、現時点では「IoT」「AI」「生体認証」「クラウド」「5G」「ビッグデータ」などの技術が該当します。

デジタル変革(DX)の推進という流れが示す通り、企業の改善や革新には、これらの最新技術を活用し、自社や顧客に対して新しい価値を提供することが期待されています。

デジタル変革(DX)について:その定義と重要性を説明デジタルの専門家とITの専門家の違い中小企業庁によれば、ITの専門家は以下のように定義されており、デジタルの専門家が「価値の提供者」であるのに対し、ITの専門家は「実行者・運用者」であると解釈できます。

ただし、明確な違いが定義されているわけではなく、大体同じ意味として一般的に理解されています。
日本企業から見るデジタル人材の状況
デジタルの専門家とITの専門家の人材不足 労働人口の減少とDXの推進が相まって、デジタルとITの専門家の需要と供給のバランスが壊れており、この人材不足の状況は予見されています。

デジタル・ITの専門家の職種別の獲得状況 全ての職種においてデジタルの専門家の確保が「大幅に不足している」「やや不足している」と回答されています。
アメリカと比べても、不足の程度が高く、日本企業の間でデジタルの専門家の不足が問題となっていることが分かります。

職種別の獲得状況 出典:DX白書2021_第3部_デジタル時代の人材(独立行政法人 情報処理推進機構)
デジタル・ITの専門家の供給の動き
労働人口が減少している日本において、ITの専門家も大きな人材不足に見舞われています。

経済産業省のデータによると、2019年をピークに、ITの専門家の入職者数が退職者数を下回り、2019年以降はITの専門家数が減少するとされています。
2019年と比べて、2030年には約66,000人ものITの専門家が不足すると予想されています。

出典:「ITの専門家の最新の動向と将来の推計に関する調査結果 報告書の概要」(経済産業省)

 

デジタルの専門家の求人倍率
人材不足の結果、デジタルの専門家の求人倍率は他の職種に比べて非常に高く、企業間での人材争奪戦が激化しています。

企業は新たなターゲットや手段を探し求め、人事・採用の担当者には困難な課題が突きつけられています。

 
デジタル人材に求められる能力
デジタル専門家が持つべき能力は何か、という問いに対しては、これらを「ソフトスキル」および「ハードスキル」の2つのカテゴリに分けて詳述することが可能です。

ソフトスキルとは、具体的な技術能力よりも人間性や人間関係のスキルを指す言葉です。
ここで重要となるのはコミュニケーション力、問題解決能力、論理的思考力などです。

デジタル専門家としては、企業や顧客のデジタル化を推進する上での戦略的思考力や問題解決能力などが特に重要とされています。
ハードスキルの向上だけでなく、このようなソフトスキルの磨きも必須となります。

一方、ハードスキルとは具体的な技術的知識やスキルを指します。これにはプログラミング能力、データ分析力、デザイン能力などが含まれます。

デジタル専門家には、「IoT」「AI」「生体認証」「クラウド」「5G」「ビッグデータ」などの最新技術への理解と応用力が求められます。

デジタル技術は絶えず進化しており、それに伴って専門家としてのハードスキルも逐次更新されていく必要があります。
デジタル人材の養成方法とは?
デジタル専門家を育成するためには、何が必要でしょうか?

スキルアップの機会を作り出す

デジタル専門家の育成に向けて、内外の研修機会を用意することが大切です。
社内であれば、自社の専門家を講師に招き、社内研修を実施することが考えられます。
また、社外のIT企業や大学が提供する講座も活用し、専門知識の習得を支援しましょう。

人材管理を活用した配置変更

既存の従業員の育成と配置を見直すための人材管理が重要です。
デジタル専門家の採用は困難なため、既存の従業員を活用することを検討すべきです。
企業のデジタル化を推進する一方で、従業員の希望も考慮しましょう。

資格の取得

デジタル専門家が活躍するためには、実務で利用可能な様々な資格の取得が必要となります。
教材の購入、研修、試験費用など、資格取得にかかる費用の補助を行い、人材の育成に努めましょう。
デジタル人材についてのまとめ
デジタル人材にはソフトスキル(計画力、課題解決能力等)とハードスキル(最先端技術の知識・能力)が必要で、これらを磨くために研修の機会やタレントマネジメント、資格取得のサポートが効果的です。

また、デジタル人材の採用は困難であるため、既存従業員の有効活用やリファラル採用を考慮すると良いでしょう。